「手づかみ食べ」はいつから始めるべき?赤ちゃんの自立心を育むタイミングと方法

- 手づかみ食べって、いつから始めたらいいの?
- 汚れるし片付けも大変、みんなこんなに汚れてるの?
- 喉に詰まらせないか心配…
手づかみ食べのやり方に不安を感じるパパ・ママも多いのではないでしょうか?
手づかみ食べは赤ちゃんの大きな成長のステップ。 でも、始めるタイミングや安全な進め方がわからず、立ち止まってしまうこともありますよね。
この記事では、2児のパパであり、離乳食・幼児食コーディネーターでもあるさぶじが、
- いつから始めればいい?
- どんなサインが出る?
- 運動能力の発達を促す?
- おすすめメニューは?
- 安全に進めるポイントは?
といった、よくある悩みを、やさしく・丁寧に解説していきます。
最後まで読めば、「手づかみ食べ、うちもやってみよう!」と安心して一歩踏み出せるはずです。
赤ちゃんの「やってみたい!」を、パパ・ママの知識と準備で応援していきましょう!
手づかみ食べを始めるべき時期について

手づかみ食べは赤ちゃんの成長において大切なステップです。いつから手づかみ食べを始めるとよいのか解説します。
手づかみ食べを始める赤ちゃんのサイン
赤ちゃんが手づかみ食べを始めるサインを見極めることは、成長過程で大切な一歩です。自分で食べ物に手を伸ばしたり、口に運ぼうとする動作をしたりするのは、手づかみ食べの準備が整った証拠といえます。
親が食べる様子をじっくり観察したり関心を示したりする行動も、食べ物に対する興味が高まって手づかみ食べが始まるサインです。サインを確認できたら、赤ちゃんに手づかみ食べにチャレンジさせます。赤ちゃんが安全に、楽しみながら食べるスキルを身につけられるようにサポートしましょう。
手づかみ食べを始める適切な時期
生後6ヶ月頃になると、手づかみ食べを始める適切な時期がやってきます。以下の状況になったときが適切な時期といえます。
- 親指と人差し指で小さな物をつまむ動作(ピンセットグリップ)ができるようになったとき
- 赤ちゃんが自ら物を掴んで口に運び始める行動が見られるとき
- 首がしっかり支えられるようになり、自分で座る姿勢を保てるようになったとき
- 離乳食を開始し、ある程度固形物を食べられるようになったタイミング
しかし、赤ちゃんの成長には個人差があるため、無理に始める必要はありません。赤ちゃんのペースを尊重し、自然な流れで進めることが重要です。

時期はあくまで目安。
赤ちゃんによって時期は異なるので、焦らず赤ちゃんのペースを尊重してあげよう!さぶじ家も姉妹で成長速度は違うよ。
手づかみ食べのメリット

赤ちゃんが手づかみ食べをするメリットは以下のとおりです。
- 運動能力の発達に寄与する
- 食への興味や好奇心を育む
- 自立心を育てる
運動能力の発達に寄与する
手づかみ食べは赤ちゃんの運動能力の発達に大きく役立ちます。細かい指の動きや手の協調運動が求められるため、手指の精密な動きが鍛えられます。手と目の連動性を向上させ、物の位置や距離を把握する能力の発達にもつながるでしょう。
手づかみ食べで手の筋肉を積極的に使うことで、握力や手の柔軟性が高まります。食べ物を自ら掴んで口に運ぶ一連の動作は、全身の運動調整能力を高めるためにも効果的です。
食事中のさまざまな手の動きは脳の発達にもよい刺激を与え、身体的な成長だけでなく、認知的な成長にも寄与します。手づかみ食べは、赤ちゃんの成長に必要な運動能力を身につけるのに重要な活動といえます。
食への興味や好奇心を育む

赤ちゃんの成長にとって、食べ物への興味を持つことは重要です。手づかみ食べは、赤ちゃんに食べ物の新しい食感や味を探究する楽しみを伝えるよい手段です。さまざまな食品の形や色に触れることで、赤ちゃんの感受性が豊かになります。
興味や好奇心が芽生えれば、赤ちゃんは自分の味覚に対する好みや、苦手な食べ物を発見する過程を楽しむようになるでしょう。食に対する関心を深めるだけでなく、生涯にわたる健康的な食生活の基礎を築くためにも役立ちます。
自立心を育てる
手づかみ食べは、赤ちゃんの自立心を育てる大切な経験です。自分で食べることで食事の管理を学び、自分の好みや選択を意識するようになります。赤ちゃんが自分で食事を選び、食べることは自己決定能力を高める助けとなるでしょう。自分で食べることに成功すると自信につながり、自ら試行錯誤を繰り返す力が育ちます。
手づかみ食べを通じて、赤ちゃんは自分のペースで食べれるようになるでしょう。親が適切に食事の場をサポートすれば、赤ちゃんは安心して食事に集中できます。安全な環境の中で自立性を養うことが可能です。
手づかみ食べの進め方

手づかみ食べを進める際は、赤ちゃんが自ら食べ物をつかんで楽しむことが重要です。食材の選び方や汚れを気にせず楽しむ工夫などを紹介します。
安全な食材を選ぶ
手づかみ食べを進める際は、食材の安全性を確保することが重要です。お子様の健康を守るためにも、新鮮で質の高い食材を選びましょう。食材の選び方として、有機栽培の食材や季節に合った新鮮な食材を選ぶことがおすすめです。アレルギーを持つ赤ちゃんは、アレルゲン情報の確認が不可欠です。
食材の産地や品質もチェックし、安全性の高い地元で育てられた農産物を選びましょう。加工食品以外の食材を選び、食品添加物の有無の確認も大切です。信頼できる店舗やブランドからの購入も1つの方法です。しっかりと洗浄し、適切な調理法を用いましょう。
食べやすい形にカットする

赤ちゃんが手づかみ食べを始めるにあたり、食材は食べやすい形にカットすることが重要です。赤ちゃんが自分で握りやすく、かつ安全に食べられるように、指の太さ程度の幅に切りましょう。長さに関しては、赤ちゃんの口に入れても喉に詰まるリスクがないサイズにしてください。
柔らかい食材を与える際は、一口サイズに小さくカットしましょう。手から食材が滑らないように、軽く切り込みを入れるなどの工夫も大切です。赤ちゃんの噛む力はまだ弱いため、食材は十分に柔らかくしてください。飲み込みやすくするために煮たり蒸したりすることも重要です。初めて食べる食材は特に小さくしましょう。
汚れを気にせず楽しむ工夫をする
赤ちゃんが手づかみ食べを楽しむ姿は親にとっては微笑ましいものです。しかし、食べ物が飛び散ったり、服が汚れたりすると後片付けが大変です。汚れを気にせずに赤ちゃんに食べてもらえる工夫をしましょう。
防水性のあるビブやエプロンを使用すると、服の汚れを防げます。食事専用のマットや新聞紙をテーブルの下に敷けば、食べこぼしも簡単に片付けられます。洗いやすく衛生的なシリコン製の食器やマットの活用もおすすめです。
手足を湿った布やウェットティッシュで拭くことも大事です。以上の工夫により、手づかみ食べの後の掃除の手間が減り、赤ちゃんも親も食事の時間をより楽しめます。

手づかみ食べが始まると、本当に机や床が汚れます。
パパ・ママはこの時期は大変ですが一緒に乗り切りましょう!

キレイに食べられなくてゴメンね。
今は食べる練習中だから
手づかみ食べにおすすめのメニュー

手づかみ食べにおすすめのメニューを紹介します。
初めて手づかみ食べする際のメニュー
赤ちゃんが初めて手づかみ食べする際は、安全で食べやすいメニューの選択が重要です。蒸した野菜や柔らかいフルーツは、つかみやすさや飲み込みやすさともに適した食材です。
蒸したにんじんやさつまいもは赤ちゃんが握りやすく、自然な甘みがあり食べる喜びを与えます。バナナやアボカドは自然な柔らかさがあってつぶしやすく、むせにくいので安心です。おにぎりやおやき、パンケーキは赤ちゃんが掴みやすいようにします。その他にも以下のメニューがおすすめです。
- 小さく切ったパンやトースト
- 豆腐やミートボールのように柔らかく、喉に詰まりにくい食品
- ゆで卵の黄身(白身はアレルギーのリスクがあるので注意が必要)
- パスタ(マカロニやペンネなど小さな形状のパスタを使用する)
- 小さく切って茹でた鶏肉や白身魚
- ほうれん草やバナナ、さつまいもを入り蒸しパン
- 無塩でソフトに焼いた野菜スティック
以上の食材を使って、赤ちゃんが食事の楽しみを自ら発見できるように手助けしましょう。
» 離乳食中期の進め方
もっと詳しく離乳食中期の進め方を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

赤ちゃんが喜ぶ手づかみ食べのメニュー
赤ちゃんが手づかみ食べを楽しむには、好みや食べやすさを考慮したメニュー選びが重要です。食材は赤ちゃんが自分で握れるサイズで、柔らかく飲み込みやすいものをおすすめします。
茹でたにんじんスティックや柔らかく蒸したブロッコリーの小房は、握ったり咀嚼したりしやすく、手づかみ食べに最適です。果物はスライスすれば、滑らかな食感で赤ちゃんを楽しませます。
タンパク質源としてはソフトなミートボールや小さなハンバーグ、魚のフレーク入りおにぎりがよいでしょう。パンやパンケーキも、小さな四角にカットすれば赤ちゃんでも食べやすくなります。手づかみ食べは感覚発達や食への関心を高める機会になるので、多様な食材を取り入れて楽しむ時間を作ることが大切です。

自分で手づかみ食べメニュー作るのが大変な場合は、赤ちゃんの手づかみ食べに特化した冷凍離乳食宅配サービスTEDEMOGU(テデモグ)もあるよ。
手づかみ食べの注意点

手づかみ食べを始める際は、赤ちゃんの安全を第一に考えることが大切です。手づかみ食べの際の注意点は以下のとおり。
- 必ず見守る
- 窒息や誤嚥(ごえん)するリスクを減らす
- 使いやすい食器を選ぶ
必ず見守る
手づかみ食べの際は、常に保護者が赤ちゃんのそばで見守ることが必要です。赤ちゃんが食べ物をうまく咀嚼できているか、食べるペースや量を把握しながら注意深く様子を見ましょう。
万が一窒息などの事態になった際に、即座に対応できるように常に準備しておく必要があります。赤ちゃんが食べることに自信を持てるように、適度に励ますことも大切です。安全に楽しく手づかみ食べしてもらうには、見守りが欠かせません。
窒息や誤嚥(ごえん)するリスクを減らす

赤ちゃんが手づかみ食べをする際、窒息や誤嚥(ごえん)するリスクを減らすことが重要です。食材の選び方や提供方法の配慮が、リスクを下げるために役立ちます。
赤ちゃんが食べ物を上手に扱えるよう、徐々に食べ物の形状や硬さに変化をつけましょう。適切な大きさや形に切った食材は赤ちゃんが自分のペースで食べることを助けられて、リスクを下げられます。

ぶどうやミニトマトなど、丸くてツルッとした食材は特に注意が必要です。食べやすいサイズに切ってあげましょう!
使いやすい食器を選ぶ
赤ちゃんが食事を楽しめるように、握りやすい食器を選びましょう。滑りにくい素材や安定した底面の食器も、赤ちゃんが自分で食べやすくするために役立ちます。その他にも以下の特徴を持つ食器がおすすめです。
- カラフルで興味を引くデザインの食器
- 破損しにくくて安全な素材(BPAフリープラスチック、シリコンなど)の食器
- 電子レンジや食洗機で使用可能な食器
- 食べ残しを簡単に確認できる、透明または色の淡い食器
- 小分けにできる仕切り付きの食器
適切な食器を選択すれば、赤ちゃんが上手に楽しく手づかみ食べするために役立ちます。
手づかみ食べの進め方に関するよくある質問

手づかみ食べの進め方に対してよくある質問に回答します。
スプーンやフォークを使い始めるタイミングはいつから?
赤ちゃんの発達段階にもよりますが、9〜12ヶ月頃に使い始める場合が多いです。物を上手につかめるようになったら、スプーンやフォークを使い始めてよいサインです。
親が手本を見せながら教えれば、正しい持ち方や使い方が赤ちゃんに伝わります。最初は、赤ちゃんが握りやすく、口に入れやすい形状の柔らかいスプーンを使いましょう。食器を使う楽しさや興味を持ちやすくなります。
» 離乳食後期の進め方
もっと詳しく離乳食後期の進め方を知りたい方は、こちらを参考にしてください。

手づかみ食べをしない赤ちゃんにどう対応する?
赤ちゃんが手づかみ食べにまだ興味を示さなくても、焦る必要はありません。手づかみ食べを楽しい経験と捉え、赤ちゃんにプレッシャーをかけないことが大切です。食事の時間はリラックスした雰囲気で過ごし、赤ちゃんが食べ物に対する興味を自然に持てるようにしましょう。
食べ物を触らせることも効果的です。赤ちゃんは徐々に自分で掴むことに興味を持つでしょう。食べ物の形状を変えれば新しい刺激になり、赤ちゃんの好奇心を引き出せます。他の赤ちゃんや家族が手づかみ食べをしている状況を見せることも、真似したいという気持ちを育てる手助けになります。
赤ちゃんが途中で嫌がったり、うまくいかなかったりしても、小さな成功を積み重ねて自信をつけさせてあげましょう。スプーンやフォークの使用も一時的なら問題ありません。後で再び手づかみ食べに挑戦できます。赤ちゃんのペースに合わせることが成功への鍵です。
まとめ

手づかみ食べは、赤ちゃんが食べ物に興味を示し始めたときに試せる食育の手法です。手づかみ食べによって赤ちゃんの運動能力の発達を促し、食べ物への関心や好奇心を高めます。自立心を育む効果もあります。
手づかみ食べを始める際は、安全かつ適切な大きさにカットされた食材を選ぶことが重要です。赤ちゃんが楽しみながら食事をすることに重点を置きましょう。
手づかみ食べに慣れた後は、スプーンやフォークといった食器の使用を促すことができます。手づかみ食べに興味を示さない赤ちゃんに対しては焦らず、他の方法も試しながら、ゆっくりと促していくとよいでしょう。常に赤ちゃんを見守り、窒息リスクなどを避けるよう配慮することも忘れてはいけません。
» 離乳食の進め方
