赤ちゃんが離乳食を食べない理由は?原因・月齢別の対処法と楽しい食事時間のコツを解説!

「赤ちゃんが離乳食を食べない」と離乳食の時間がストレスになっていませんか?この記事では、赤ちゃんが離乳食を食べない理由と対処法を解説します。離乳食のストレスを解消するには、親が食事の時間を楽しむことも大切です。記事を読めば、赤ちゃんとの食事の時間が楽しくより良いものに変わります。
赤ちゃんが離乳食を食べない理由

離乳食を食べない理由は、赤ちゃんによって異なります。なぜ赤ちゃんが離乳食を食べないのかを把握し、状況に応じて適切に対処しましょう。親の心構えを知ることも重要です。
一般的な離乳食を食べない理由
赤ちゃんが離乳食を食べない場合、生理的な要因や感覚的な側面、環境の変化などさまざまな要因が影響しています。生後数カ月の赤ちゃんは、母乳やミルク以外のものを食べた経験がなく、離乳食の新しい食感や味に戸惑っている可能性もあります。親の焦りや緊張が赤ちゃんに伝わっている場合もあるため、注意しましょう。
赤ちゃんが離乳食を食べない主な理由は以下のとおりです。
- 押し出し反射(舌で物を押し出す反射)がまだ残っている
- 食べることに興味を示さない
- 離乳食の味付けや温度が合っていない
- 食べるペースが合わない
- おなかがいっぱいで食欲がない
- 環境や気分の変化により食欲が変動している
- 歯が生え始めて口が痛い
- 風邪をひいて体調がすぐれない
- 特定の食品アレルギーがある
- スプーンや食器に嫌悪感を持っている
赤ちゃんが離乳食を食べないときの心構え
赤ちゃんが離乳食を食べないとき、親は落ち着いて対応するように心がけましょう。離乳食は赤ちゃんにとって新しい経験であるため、日によって食べる量や好みが変わることを理解すると、焦りを軽減できます。成長段階や体調、気分によっても食事のペースや好みが変わるため、過度に心配する必要はありません。
食事に対してポジティブな環境を整えると、赤ちゃんが離乳食を食べる意欲を持ちやすくなります。離乳食の拒否は成長とともに改善される場合が多いため、赤ちゃんのペースを尊重する姿勢で接しましょう。
離乳食の進め方について詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。

【原因別】離乳食を食べない赤ちゃんへの対処法

離乳食を食べない赤ちゃんへの対処法を知ると、過度な心配を防げます。赤ちゃんが食事を楽しむためには、親の適切な理解とサポートが欠かせません。赤ちゃんの食事に対する興味を引き出し、健やかな成長を促すためにも、原因別の対処方法を理解しましょう。
押し出し反射の場合
押し出し反射とは「吸えないもの」を舌にのせられたとき、本能的に押し出してしまう反射のことです。食べ物をかんで飲み込む動作は、学習しないとできない運動であるため、焦らずに赤ちゃんのペースを尊重しましょう。赤ちゃんが食べ物を口から出してしまう場合は、無理に食べさせず、少し時間をあけると良いです。
柔らかくて小さな食べ物を選び、スプーンではなく指を使ってなめさせるように与えると、食べやすくなります。親が落ち着いた状態で接し、赤ちゃんがリラックスして食事できる環境作りも大切です。押し出し反射がおさまるまでは、母乳やミルクで十分な栄養がとれるよう工夫しましょう。

成長のペースはそれぞれ別。
個性を尊重して赤ちゃんのペースで進めよう!
おなかが満たされている場合

赤ちゃんが満腹のときは、無理に離乳食を食べさせる必要はありません。食事をしたばかりであれば、次の食事まで少し時間を置き、水分摂取の状況も観察しましょう。離乳食の時間に空腹を感じさせるために、授乳やミルクの量の調節が大切です。
赤ちゃんの体調や活動量に合わせて食事の量を調整すると、進んで離乳食を食べやすくなります。健康的な成長のためにも、おなかがいっぱいのときは無理に食べさせず、食欲があるときに食事をさせましょう。
興味が湧かない場合
離乳食への興味は、食事そのものへの興味につながるため非常に重要です。赤ちゃんが食事に興味を持てるよう、以下の方法を活用しましょう。
- 視覚から興味を刺激する方法
- カラフルな食器を使用したり、食べ物の色や形に工夫を凝らしたりする。
- 味覚から興味を刺激する方法
- 赤ちゃんが好む味や食感を取り入れ、新しい食材を少しずつ与える。
- 好奇心を促進し興味を刺激する方法
- 親が美味しそうに食べる姿を見せたり、食事と話を組み合わせたストーリータイムや手づかみ食べを導入したりする。
食事のタイミングが合わない場合

赤ちゃんの生活リズムに合わせて食事をさせることも重要です。赤ちゃんは睡眠や活動の周期を持っており、眠いときや活動的なときには、食べたがらない場合があります。離乳食を与える際は、リラックスして食事に集中できる時間帯を選びましょう。
食事の前にはスナックを与えず、空腹を感じるように促すと、食べる意欲を高められます。定期的な食事時間の設定が、赤ちゃんの体内時計を整えるのに効果的です。快適でストレスのない食事環境や、食事時間を短くして長時間座らせ過ぎない工夫も役立ちます。
歯が生える時期の場合
赤ちゃんは、歯が生えると不快感や痛みを感じるため、特に慎重に対処しましょう。歯が生え始める時期は、以下の使用が役に立ちます。
- ガムマッサージ
- 冷たい歯固め
- 医師のアドバイスに従った痛み止め
お気に入りのおもちゃを与えたり抱っこをしたりすると、赤ちゃんの気を紛らわせられます。簡単にかめるやわらかい食事や食事の回数を増やし少しずつ食べさせる工夫も効果的です。適切な対処法を知り、赤ちゃんの歯が生える時期をサポートしましょう。
【月齢別】離乳食を食べない赤ちゃんへの対処法

赤ちゃんの月齢に応じた対処法を知っておくと、成長段階に応じて食事のアプローチを工夫できます。食べることへの興味や習慣を育むには、無理に食べさせず、食事を楽しいと感じてもらうのが大切です。
離乳初期(5〜6カ月)
食事の練習を始めたばかりの離乳初期は、少量から食べさせます。離乳初期の赤ちゃんには「押し出し反射」が残っている場合が多いので、焦らずじっくり取り組みましょう。母乳やミルクの後ではなく、空腹時に離乳食を試すと赤ちゃんが食べ物に興味を持ちやすくなります。
離乳食を与える際は、食感や温度を少しずつ変え、赤ちゃんの好みを見つけましょう。一度に多くの種類を試すのではなく、1種類の食材を数日間続けて食べさせると、味や食感に慣れてもらいやすくなります。食事中に、赤ちゃんが喜ぶような表情や声がけ、手づかみ食べを促すのも効果的です。
離乳初期の食事は、母乳やミルクを主食として、離乳食は補助的なものと考えましょう。食べたがらないときには、無理に食べさせず、食材のアレルギーにも注意が必要です。

パパ、ママも離乳食が初めての場合は、赤ちゃんが食べないと不安だよね。この時期は母乳やミルクを飲めていれば、栄養面では心配ないよ。
もっと詳しく離乳食初期の進め方を知りたい方は、こちらを参考にしてください。

離乳中期(7〜8カ月)
口や味覚がだんだんと発達してくる離乳中期には、食事の進め方に気をつけましょう。自分で食べる楽しさやさまざまな食材との出会いを経験する絶好のタイミングでもあります。繰り返し同じ食材を与えたり、色とりどりの食材を使ったりすると、新しい食べ物に対する恐怖が無くなり、食事への興味を引き出せます。
かむことを練習できるよう、離乳食の食感を少しだけ固めに調整するのがおすすめです。食事に集中できる静かな環境を作り、親が優しく声をかけながら、一緒に食事を楽しみましょう。赤ちゃんがおなかを空かせている時間帯に合わせて、規則正しく食事をさせることも、食事習慣を身につけるために大切です。

離乳食を食べないときは、すりごま、粉チーズ、青のりなどで味付けの変化や、とろみづけで食べやすくしてみよう!
もっと詳しく離乳食中期の進め方を知りたい方は、こちらを参考にしてください。

離乳後期(9〜11カ月)

歯が生え始め、歯ぐきで食べ物をつぶす力がつく離乳後期の赤ちゃんは、食べ物の好みが出始めます。少量の塩や砂糖、しょうゆ、みそなどの調味料で、さまざまな味付けを試してみましょう。多様な食材を少量ずつ与え、味や食感の異なる経験をさせると、食事への関心を引き出せます。
赤ちゃんの食べるペースや量にはこだわらず、心地良く食事できる環境が大切です。手づかみ食べへの興味が高まる時期のため、手にとって食べやすい形状の食事を用意すると食べる意欲を高められます。柔らかく、栄養バランスを考えた食材を取り入れ、食事の幅を広げる工夫をしましょう。

手づかみ食べと、遊び食べが始まる時期。
ビックリするほど、床やテーブルが汚れるので頑張りましょう!

いまは食べる練習中。
まだキレイに食べられなくてゴメンね。
いつか必ずキレイに食べられるようになるから!

テーブルや床は汚れるけど、赤ちゃんの大切な成長の一歩。
ゆっくり見守りましょう!
もっと詳しく離乳食後期の進め方を知りたい方は、こちらを参考にしてください。

離乳完了期(12〜18カ月)
離乳完了期には、子どもが1人で食べる力を伸ばすことが重要です。大人とほとんど同じ食事がとれるようになるため、食べ物の固さや大きさ、味付けを工夫して食事への興味を引き出しましょう。スプーンやフォークを使う機会を作ると、子どもの自立を促せます。
食事の量に注意し、食べ過ぎや食べ残しを防いだり、規則正しい食事の時間を設定したりすることも大切です。食欲の変動を理解し、無理に食べさせないように配慮すると、食事への抵抗感をなくせます。小さなゲームやアクティビティを通して、食事は楽しい経験だと認識できるようサポートしましょう。

栄養のほとんどを離乳食から摂取する時期です。
成長しましたね♪
もっと詳しく離乳食の期間と離乳食完了期の進め方を知りたい方は、こちらを参考にしてください。

離乳食を食べない時の注意点

赤ちゃんが離乳食を食べないときは、以下の点に注意しながら、離乳食を楽しく食べられる工夫をすることが大切です。
- 無理に食べさせない
- 食事の環境を整える
- 規則正しい食事リズムを作る
無理に食べさせない
赤ちゃんに離乳食を無理に食べさせると、食品や食事自体に嫌悪感を持ってしまうかもしれません。食べたくないときに無理やり食べさせてしまうと、赤ちゃんが食事にストレスを感じる要因にもなります。
赤ちゃんが食べたくないときは、無理に食べさせず、一時的に休憩をとりましょう。赤ちゃんの食欲や興味を尊重し、時間を空けてから改めて食べさせると嫌がらずに食べる可能性が高まります。食事が楽しい経験となるような配慮が大切です。

あまり1回の食事量にこだわりすぎずに、1日トータル、1週間トータルで栄養バランスが取れていればOKです!
もっと詳しく離乳食の量について知りたい方は、こちらを参考にしてください。

食事の環境を整える

赤ちゃんが離乳食を快適に食べられるように、食事の環境を整えましょう。食べることに集中できる環境は、食事の時間を楽しいものと認識させるのに役立ちます。食事の環境を整える際は、以下の点への配慮が大切です。
- 赤ちゃん用の食器とスプーンを使用する
- テレビやおもちゃを排除する
- 静かで落ち着いた雰囲気を作る
- 赤ちゃんが座りやすいイスやハイチェアを用意する
- 適切な温度と照明に設定する
大人が食べ方の見本を見せると、赤ちゃんの食事を促すのに効果的です。食事時間を毎日同じ時間にすると、赤ちゃんはルーティンを覚え、食事への期待感が高まります。赤ちゃんが安心して食事の時間を楽しめるよう、食事の環境に気をつけましょう。
規則正しい食事リズムを作る
規則正しい食事リズムを作ると、赤ちゃんの体内時計が整いやすくなります。定期的な食事で、赤ちゃんは食事の時間を予測できるようになるので、食欲を自然と刺激するのに効果的です。食事のリズムを整える際は、以下の点に注意しましょう。
- 毎日同じ時間に食事を与える
- 食事の前のおやつを控える
- 夜遅い時間の食事を避ける
- 朝食を欠かさない
離乳食を楽しくするポイント

離乳食の時間を赤ちゃんにとって楽しいものにすると、食べ物への興味を育めます。親が食事を楽しむ様子を見せたり、赤ちゃんが食事に興味を持つ工夫をしたりすると、離乳食の時間が楽しくなるでしょう。
親が楽しく食事をする
親が楽しく食事をする姿は、子どもの食事への興味を引き出すのに効果的です。子どもは親の行動を見て学ぶため、親の食事姿を見せることで、食べ物への好奇心を刺激し、まねして食事を楽しみます。
食事中の笑顔や楽しい会話、明るい雰囲気を意識し、子どもが食事の時間を楽しい時間だと認識できるようサポートしましょう。ストレスなくリラックスした環境で食事をすると、子どもに安心感を与えられます。

パパ、ママも忙しくて心に余裕を持つのは大変です・・
パパ、ママが楽しく食事をすることで、赤ちゃんも積極的に食べてくれたら、お互い幸せです。
大変ですが、楽しい食事を一緒に心がけましょう!
食事をゲーム化する

ゲームのように食事を楽しめると、赤ちゃんは食べることを楽しいと感じ、離乳食に対して自然と興味が湧きます。親は赤ちゃんが楽しいと感じる工夫をして、食事の時間をより充実させましょう。食事をゲーム化する具体例は以下のとおりです。
- シンプルな食事チャレンジを用意し、達成感を与える
- 食品の色や形を利用してパズルのような遊びを取り入れる
- 食事の度にスタンプカードを押すなどの報酬システムを作る
- 親子で「食べ物当てゲーム」をする
- 食事中に小さな歌やカウントを取り入れる

食事をゲーム化して楽しむのはありですが、遊び食べにならないようメリハリは大切です。
マナー・教育とのバランスを意識して取り入れましょう。
手づかみ食べを促す
手づかみ食べは、赤ちゃんが離乳食を楽しめるだけでなく、好奇心を刺激し感覚や運動能力の発達にも役立ちます。自分で食べる楽しさを教え、食べることへの意欲を高めるためにも、手づかみ食べを促しましょう。大きさや形状を工夫した食材や、やわらかく蒸した野菜や果物、魚などが手づかみ食べに最適です。
親は食事の見本を見せ、赤ちゃんの自立心を尊重しながら自分で食べさせるよう促します。赤ちゃんが散らかしながら食べることを受け入れ、探究心をサポートしましょう。手づかみ食べを通じて、赤ちゃんは食事を1つの楽しい活動として捉えられます。

手づかみ食べをすることで、赤ちゃんの自立心、食事への興味がUPします!
まとめ

赤ちゃんが離乳食を食べない原因は多岐にわたりますが、適切な対処法を知ることが大切です。親は赤ちゃんが離乳食を食べない理由を正しく把握し、焦らず原因に応じて柔軟に対処しましょう。月齢に合った食事を与え、快適な食事環境を整えると、赤ちゃんが安心して食事を楽しめます。
離乳食を無理に食べさせるのは避け、規則的な食事時間を設定しましょう。親がリラックスして食事する姿を見せたり、ゲームや手づかみ食べを取り入れたりすると、食べることへの意欲を引き出せます。赤ちゃんの気持ちを尊重し、食事を楽しい経験と認識してもらう工夫が大切です。