幼児食はいつから始める?基礎知識からおすすめレシピまでくわしく解説

- 1歳過ぎたけど、離乳食のままでいいのかな?
- 幼児食って、いつから?大人と同じでも平気?
- 栄養ちゃんと足りているかな…
そろそろ幼児食へステップアップ。でも、具体的な進め方や離乳食との違いがわからないと悩むパパ・ママも多いですよね。
2児のパパで離乳食・幼児食コーディネーターの資格を持つ「さぶじ」も、娘たちの幼児食で日々様々な工夫と試行錯誤を重ねてきました。
この記事では、幼児食を始める時期や進め方、注意点やおすすめレシピを、わかりやすく解説しています。
この記事を読めば「幼児食はいつから?どう進めればいい?」という不安がなくなり、毎日の食事作りに自信が持てるようになります。
幼児食の不安を軽くし、親子で楽しい食卓にするヒントが満載です。是非、最後まで読んで、あなたの不安を自信に変えましょう。
幼児食の基礎知識

幼児食は、子どもの成長と発達に合わせた食事管理が大切です。適切な栄養バランスを意識しましょう。特に鉄分やカルシウム、ビタミンなどの栄養素の摂取量が増えるため、食事の内容を工夫してください。
幼児はかむ力や消化能力が成長しているので、離乳食のときとは異なる食材選びが重要です。子どもが自立して食事を楽しむために、家族と同じテーブルで食べる習慣も作りましょう。
» 子供に必要な鉄分の量と食品、効果的に補給する方法を解説!
幼児食と離乳食の違い
幼児食と離乳食は、食品の種類や食事の目的が異なります。離乳食は食べること自体に対しての導入期です。一方で幼児食は、自分で食べることを目標とする段階です。成長に適した食事を考えましょう。
幼児食と離乳食は、お子様の成長段階に応じた食事の違いがあります。離乳食は生後5~6か月頃から始まり、固形物に慣れるために細かくつぶしたり液状・ペースト状にした食品からスタートします。消化に良いものを選びつつ、食材を徐々に増やし、食べる練習をすることが重要です。
一方、幼児食は1歳を過ぎた頃から、手づかみ食べができる形状や食感の食事を取り入れます。家族と同じ食材を使いつつ食の多様性を教えて、自力で食事可能な状態にすることが大切です。
幼児食と離乳食は、提供する食品の種類や食事の目的が異なります。離乳食が「食べること」への導入期ならば、幼児食は「自分で食べること」を目標とする段階です。
» 離乳食の進め方
もっと詳しく離乳食初期の進め方を知りたい方は、こちらを参考にしてください。

幼児食はいつから始める?

幼児食を始める時期は子どもの成長に合わせて決めることが大切です。以下の点ついて理解しましょう。
- 幼児食を始める目安
- 幼児食開始の準備
幼児食を始める目安
幼児食を始める目安は、子どもが1歳6ヶ月ごろです。1歳〜1歳6ヶ月頃の離乳食完了期が終わる時期に、子どもは自分で食べたい意欲が出て、かむ力もついてきます。幼児食を始めるのに適しています。
幼児食を始める判断の目安は以下のとおりです。
- 食べ物を歯ぐきや奥歯でしっかり噛んで飲み込める
- 大人の食べ物に興味を示し、自分で食べようとする意欲がある
- 1日3回の食事が定着している
- 主に3回の食事から栄養の大部分を摂れるようになっている
- 奥歯が生え始めている

このサインは幼児食を進めるのに「準備OK!」の目安だよ!
成長には個人差があるから月齢だけでなく、発達のサインを参考に子どものペースに合わせて、焦らず進めよう。
幼児食開始の準備
幼児食の開始に際し、食器やカトラリー、保護用具などを準備しましょう。赤ちゃんが自分で食べることを学ぶ過程を支え、安全な食事が可能です。それぞれを準備する際は、使いやすさと安全性を優先してください。
滑りにくいマットや、子どもの手にフィットする軽量のカトラリーがおすすめです。子どもが自立して食事を楽しむのに役立ちます。簡単に洗える素材の食器や、柔らかく小さめの低アレルゲン食品も幼児食には必須です。準備を整えることで、幼児食のスタートがスムーズになります。

子どもが食べる近くに、汚されたくないものは絶対に置かないようにしよう。

一生懸命食べると、すごく周りが汚れちゃうよね!

パパ・ママが心穏やかにいるために、汚れてもよいもの、洗いやすいものを揃えましょう。
幼児食の進め方

幼児食の進め方のポイントを紹介します。
- 幼児食の3つの原則
- 年齢別の進め方
- 食事の回数と量の目安
幼児食の3つの原則
幼児食は発達段階に適した食事を提供しましょう。以下の3つの原則を守ることが大切です。
- 栄養バランスを考えた食事にする
- 食べる環境を整え、食事の時間を楽しくする
- 食べる量を無理強いせず、子どもの食欲に合わせる
幼児食の原則をきちんと理解して実践すれば、子どもの健康な成長につながります。
» 子供の年齢別のおすすめ栄養摂取、必要な栄養素を解説!
年齢別の進め方

年齢が上がるにつれて、食べる力が自然と向上するので、年齢を意識した食事の進め方が求められます。
年齢別の幼児食のポイントは以下のとおりです。
- 1歳半:少し固めの食品を取り入れ、かむ力を養う
- 2歳:大人より少し柔らかめを目安に噛み応えのある食材を取り入れます
- 3歳:自分で食器を使って食事ができるようにサポートする
- 4〜5歳:食事のマナーやルールを学び、1人で食べられるように励ます

現在、長女が4歳、次女が1歳半。
4歳になると1人でキレイに食べられるようになります。
1歳半の次女との比較で、成長に感動しています。
年齢に応じた進め方をすると、食事を通じて子どもの成長を支えられます。
食事の回数と量の目安
子どもの健康な成長をサポートするために、食事の回数と量は適切に管理してください。1日3食と1~2回の補食(おやつ)を基本としましょう。定期的な食事が成長を促進するからです。ただし、食事の量については子どもの活動量や成長段階に応じて調整が必要です。食事の構成は主食、主菜、副菜のバランスを考慮してください。
間食を与える際は、栄養バランスを崩さない食事内容とタイミングに注意が必要です。食事の1~2時間前は間食を避けてください。活動が活発な時期は、食事の量を多めにすると良いです。
子どもの食欲や好みは異なります。無理に食べさせるのではなく、子どもに合わせた対応を心がけましょう。適切な食事管理は、子どもの身体的な発育だけではなく、食への前向きな姿勢も育てます。
幼児食の食事作り

適切な幼児食を作り、子どもの成長と健康を支えましょう。幼児期は味覚が発達する大事な時期です。
- 味付け・食感・温度のポイント
- 幼児が食べやすくなる調理のコツ
- 食べさせ方の基本
味付け・食感・温度のポイント
幼児食は塩分を控えめにすることが大切です。子どもの健全な味覚を育むために、自然な甘みやうまみを活かしましょう。調味料の使用は極力控えてください。柔らかくかみ切りやすい食材を選び、食べやすいように適度に加工や調理をして、喉に詰まらせるリスクを減らしましょう。
食事の温度はぬるま湯程度が適切です。熱すぎるものや冷たすぎるものは避け、子どもの口に優しい温度で提供することで、子どもは食事を楽しめます。

大人と同じメニューでも、味付けは別にする必要がまだあるよ。さぶじは、先に子どもの分を取り分けてから大人用に味付けを足すことが多いです。
幼児が食べやすくなる調理のコツ

幼児が食べやすい料理を作れば、健康面と成長を支えることが可能です。食べやすい調理のコツは以下のとおりです。
- 食材は小さく切って、かみやすく、飲み込みやすくする
- 柔らかく煮る、蒸す、裏ごしすることで食べやすくする
- 味付けは薄味にし、子どもの味覚に合わせる
- 煮物やシチューなど、具材とソースが一緒になっている料理を選ぶ
- 鮮やかな色の野菜や形を工夫して、食事を楽しく魅力的に見せる
- 安全性に注意し、窒息の危険がある硬い食べ物や小さな食材の利用は避ける
- 手づかみで食べられるように、つまみやすい大きさにする
- 栄養バランスを考え、1品の中に複数の食品群を取り入れる
- 食材の形状を変えて、子どものかむ力や舌の動きを促す
上記のポイントを押さえれば、子どもは楽しく食事できます。
食べさせ方の基本
幼児に食事を与える際は、食べやすい環境を整えましょう。食べさせ方の基本は以下のとおりです。
- 子どもが自分で食べられるように、手づかみしやすい大きさにする
- 食べ物を無理に押し込まず、子どもが味わえる時間を与える
- 子どもが食事に興味を持てるように、色鮮やかな食材を選ぶ
- 椅子に座って食べる習慣をつけるため、固定されたハイチェアを使用する
- 割れにくくて持ちやすい素材の食器を選ぶ
- スプーンやフォークなどの食器を使いこなせるように教える
食事の時間は大人が良い手本となり、楽しい雰囲気を作ることで、子どもは食事に対して良い印象を抱きます。食べこぼしや、時間がかかる場合でも根気強く接しましょう。食事の終わりを明確にしてルールを理解させるのも、食べさせ方の基本です。
» 無理に食べさせなくてOK!2歳児がご飯を食べない理由

特に2歳あたりはイヤイヤ期と自分でご飯を食べたい自我はあるけど、上手く食べられない・・・
食卓はカオスと化します。
パパ・ママは自分たちが、穏やかな心でいることに全集中しましょう。
もっと詳しく、2歳児がご飯を食べない理由を知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

おすすめの幼児食レシピ

幼児食は、子どもの成長に必要な栄養をバランス良く取り入れましょう。幼児は消化機能が完全に成熟していません。体に合った食事作りや、味覚の発達を考えたレシピ選びが大切です。
適した幼児食のレシピを選べば、家庭での食事の時間が楽しくて役立つものになります。幼児食の献立に悩まされている方は、参考にしてください。
栄養満点なレシピ
バランスの良い食事は成長に欠かせません。バラエティ豊かな食材を使い、成長に必要なビタミンやミネラル、タンパク質が含まれた食事を作りましょう。
栄養満点かつ、健康的な成長を促せるおすすめのレシピは以下のとおりです。
- カラフルな野菜スープ:ビタミンとミネラルを豊富に摂れる
- ひじきと豆腐の和え物:鉄分とタンパク質を摂れる
- 鶏肉と野菜のやわらか炒め:良質なタンパク質と繊維質が含まれる
- カボチャのマッシュ:ビタミンAとカリウムが摂れて、やさしい味わいがある
- 豆乳を使ったスムージー:カルシウムとビタミンEが豊富で飲みやすい
- 全粒粉を使ったベビーパンケーキ:食物繊維を豊富に摂れる
- さつまいもとひき肉の甘辛煮:炭水化物とタンパク質をバランスよく摂取できる
- 鮭とブロッコリーのチーズグラタン:DHAやカルシウムが豊富で脳の発達を助ける
- たまごとアボカドのサラダ:良質な脂質とタンパク質で満足感を得られる
子どもの健康な体づくりをサポートするために、栄養満点なレシピを積極的に取り入れましょう。
季節やイベントに合わせたレシピ

季節やイベントに合わせたレシピは、子どもの食べる楽しみを増やし、栄養バランスの取れたメニュー作りをサポートします。春から冬にかけての各季節や、こどもの日、ハロウィン、クリスマスなどの特別な日には、テーマに合わせた料理を作りましょう。
季節やイベントに合わせたレシピは以下のとおりです。
- 春:ピクニックをイメージした彩りあるサンドイッチ
- 夏:暑さ対策できる冷たい素麺サラダ、祭り気分を味わえる焼きそばやかき氷
- 秋:運動会気分を味わえるカラフルフルーツタルト
- 冬:寒い日に温まるかぼちゃのポタージュ
- お花見:弁当に合うミニおにぎり
- こどもの日:鯉のぼりゼリー
- ハロウィン:かぼちゃプリン
- クリスマス:ミートボールとポテトサラダ
- お正月:ミニおせち料理
- 節分:恵方巻きバージョンの寿司
上記のレシピは家庭で簡単に作れるため、親子で料理を楽しむ機会も作れます。

好きなご飯をたべてくる子どもの顔を見るのは本当に幸せです。さぶじ家の長女は「冷やし中華」だ大好きで、冬でも「早く食べたいな」と冷やし中華シーズンを待ちわびています。
家庭で簡単に作れるレシピ
家庭で簡単に作る場合は、手軽に調理できるレシピを選びましょう。忙しい日々でも、栄養バランスを考えたメニューを作ることが大切です。家庭で簡単に作れるレシピは以下のとおりです。
- 野菜と鶏肉のバランスごはん
- たまご焼きの野菜巻き
- ささみと野菜の蒸し物
- トマトと豆腐のミートボール
- やさしい甘味のかぼちゃポタージュ
上記のレシピは幼児が食べやすいように工夫されており、食材の栄養を逃しません。食事の時間を楽しくする彩り豊かで栄養満点な料理を、家族で作りましょう。

忙しい人は、食材宅配やミールキットの活用も、有効な解決策になります。
幼児食で注意すべき食材

幼児食には気をつけるべき食材があります。幼児の成長には栄養が不可欠ですが、幼い体には害のある食材が存在するので注意しましょう。幼児期は体が成長する重要な時期ですが、食べ物によるアレルギー反応や消化器系の問題が起きやすいです。
食材を選ぶ際には、特定の食材に対するリスクを理解し、子どもの健康と安全を守りましょう。
与えてはいけない食材リスト
重要な栄養素を取り入れることは大切です。しかし、幼児の消化機能や有害物質の処理能力は大人に比べて未熟なので注意しましょう。
与えてはいけない食材は以下のとおりです。
- はちみつ:1歳未満の乳幼児にはボツリヌス症のリスクがある
- 生の魚介類:寄生虫のリスクやアレルギーの危険がある
- 加工肉:塩分や添加物が多く含まれている
- 硬いナッツ類:窒息の危険がある
- 塩分や砂糖が多い食品:幼児の発育に悪影響を及ぼす可能性がある
- カフェインを含む飲料:心臓や神経に刺激が強く睡眠障害の原因になる場合がある
- 低脂肪の牛乳:2歳未満の乳幼児の場合は、必要な脂肪分が不足する
- 生の卵白:サルモネラ菌感染症のリスクがある
- 香辛料全般:消化器官への刺激が強いため控えましょう
- グレープフルーツ:一部の薬と相互作用を起こす可能性がある

生魚は3歳以降から少しずつ食べて平気だよー
回転寿司デビューを楽しんで!
アレルギー対応のレシピ
アレルギーを持つ幼児には、安全で栄養バランスの取れた食事を用意しましょう。アレルギー対応のレシピを考案する際は、アレルゲン含む食材の使用は避けてください。
卵や牛乳、小麦、ナッツなどを含まないレシピ選びが大切です。代わりになるアレルギー対象外の食材を見つけると、レシピを作りやすくなります。アレルギーを持つ子どもでも安心して楽しめる、スナックやデザートのレシピもあります。アレルギー対応の食事はカロリーや栄養が不足しがちなので、適切なレシピを選びましょう。
食事の準備や食品管理では、クロスコンタミネーション(※)を防ぐ調理方法と衛生管理を徹底してください。
※ クロスコンタミネーションとは、食品や調理器具、調理環境において、微生物やアレルゲンなどが交差して移ることを指します。特に肉や魚などの生の食材から他の食品や調理器具、作業台などに細菌やウイルスが移動し、食品の安全性が損なわれる現象です。
まとめ

幼児食は子どもの成長を促し、食べる楽しさを知るために大切です。子どもの発達を考慮しつつ、離乳食が終わった1歳半頃を目安に始めましょう。
食材は小さく切り、柔らかくして適切に味付けすることで食べやすくなります。栄養バランスを考えたメニューや、季節感のある料理、家庭で簡単に作れるレシピを取り入れることをおすすめします。
生魚・生卵やナッツなど、与えてはいけない食材もあるので注意しましょう。アレルギーに配慮した食事を作ることが大切です。幼児食は、子どもの健康と食に対する興味を育てる重要な役割を果たします。