【生協とは?】オーガニック商品から日用品まで!組合員特典と共同購入の魅力を紹介

生活に便利さと安心を届ける生協(コープ)をご存じですか?消費者一人ひとりがお金(出資金)を出しあって組合員となり、協同で運営・利用する非営利組織です。
生協は安全性や利便性においてメリットがある一方、デメリットも存在します。本記事では生協の歴史や組織構造、利用方法、生協のメリットとデメリットについて詳しく解説します。
生協を活用する参考にしてください。
生協(コープ)とは

生協(コープ)とは生活協同組合の略称で、組合員の出資によって運営されている組織です。組合員は食品や日用品の購入が可能です。組合員の利益と地域社会の発展のために運営されています。
生協の歴史
起源は1844年にイギリスで設立されたロッチデール公正開拓者組合にまでさかのぼります。明治初頭にロッチデール公正開拓者組合が日本に伝わり、大正時代に一部の都市で市民型生協の形ができました。第二次世界大戦後、生活の質の向上を目指す動きとして、生協の設立が全国的に進みます。
現在の生協の連合会・中央会である日本生活協同組合連合会(日本生協連)が、1951年に生協法により設立されました。1960年代後半には大学生協(大学生活共同組合)、団地自治会による新しい生協づくりが進みます。1970年代後半には若い主婦層による共同購入が広がり、事業としての定着が進みました。
1980年代に入ると無添加にこだわった独自の商品や産直品を扱う生協が増加。有害な添加物を排除する「安全・安心な生協」としての地位が確立されます。
1990年代には班を基盤とした共同購入が敬遠されはじめ、個人へ直接配送する「個配」が始まりました。21世紀には、地域社会との連携を深め、地域密着型の活動を展開する生協も見られます。
生協は、時代の変化とともに進化し、人々の日常生活に密接に関わる組織へと成長しています。
生協の社会的役割

環境への配慮を重視し、持続可能な商品開発に力を入れています。商品の購入を通じて健康や安全に対する意識が高まり、組合員の生活の質が向上する点が魅力です。
地域コミュニティとの連携によって、人と人との社会的な結びつきが強まります。人と人との結びつきは生協が果たす役割の中でも大きなものです。教育・研究活動を支援し、学生・教職員のサポートや福利厚生の充実にも貢献しています。
生協は組合員の意見を反映させた民主的な運営が特徴です。地域経済を活性化させる地産地消の促進や公正貿易商品の取り扱いなど、生協の活動は多岐にわたります。
生協の組織構造
組合員はそれぞれ一票の投票権を持ち、意思決定に参加できます。
組織には、組合員から選ばれた代表者によって構成される理事会があり、運営方針を決定しています。理事会の活動を監視する監事の役割は、不正や誤りがないかの監査です。事業部門の業務は店舗運営や商品供給などの具体的な業務です。
各地域の生協は独立した組織として運営されます。一方で、全国規模での事業活動のために、多数の地域生協が連合会を組織して情報共有や協力もおこないます。全国的な視点でのサービス改善や、一つの生協では実現しにくい規模の大きな取り組みが可能です。国際的な協同組合と連携し、グローバルな視点での活動もできます。
組合員主体の民主的運営により、地域から国際レベルまで幅広い活動を支えています。生協は組合員のニーズに応えつつ、社会的な役割も果たしているのです。
生協の運営原則

生協の運営は相互扶助の精神にもとづき、組合員同士が支えあうことを基本にしています。組合員の意見は尊重され、非営利性を保ちながら運営されます。
地域社会への貢献や社会問題への取り組みも盛んです。環境保護と持続可能な社会の推進を重要視し、消費者の意識向上のために教育活動や情報提供をおこなっています。国内外の協同組合と協力し、共同で成果を目指すこともあります。
生協は、組合員一人ひとりの声を大切にし、地域社会との調和を目指しながら運営を続ける組織です。
出資金の仕組み

組合員になるときに支払う出資金は、生協の運営資金の一部となります。出資金の額は生協によって異なり、多くは数千円です。組合を退会するときには、出資金は返金されます。
- 組合員になるには出資金が必要
- 出資金は運営資金の一部になる
- 金額は生協により異なる
- 数千円程度、大きな負担ではない
- 退会時には全額返金される
出資金に応じて、生協から利益が分配されることもあります。出資金を支払った組合員に生協が得た利益の一部を還元するシステムです。詳細は各生協へ確認してください。
生協を利用するメリット

生協には次のようなメリットがあります。
- 取り扱い商品の品質と安全性が高い
- 低価格で配送サービスを利用できる
- ライフスタイルに合わせた3つの注文方法から選べる
生協は非営利組織であるため、利益を追求するための値上げがありません。適正な価格で商品が提供されるので、商品の品質にこだわりながら経済的な負担を抑えたい方に適しています。
取扱商品の品質と安全性が高い
生協で扱う商品は、品質と安全性が高いです。生協には厳しい品質管理基準があり、基準にもとづいて商品を厳選。生産者から新鮮で安全な食品を組合員へ直接提供しています。
組合員同士が共同で商品を購入することにより、高品質で安全な商品を割安に購入できるのです。
添加物の使用を最小限に抑える努力やオーガニック製品の取り扱いなど、健康に配慮した商品展開も特徴です。食品安全性に関する情報を公開していて、商品の不具合や問題などの情報がすみやかに組合員に共有されます。
生協では品質と安全性にこだわった、価値のある商品を入手できます。
低価格で配送サービスを利用できる

生協では一定地域内をまとめたルートで配送します。まとめられたルート上で,組合員同士が配送料を負担し合います。組合員の数が多ければ多いほど、一人あたりの配送料の負担は少なくなります。
食品から日用品まで幅広い品揃えがあるため、日常の買い物が生協で完結し、時間の節約にもなります。個別配送サービスを利用すれば、重たい荷物を自宅まで運んでもらえるので、買い物の労力が軽減されるでしょう。地域密着型で運営されるため、地元生産者も支えられます。
生協では地域に最適化された配送システムで配送料を安くしています。
ライフスタイルに合わせた3つの注文方法から選べる

生協では、自分のライフスタイルに合わせて注文方法を選べます。注文方法は次の3つです。
- 24時間利用可能なオンライン注文
- 注文用紙による注文
- 電話注文
スマートフォンアプリを使ったオンライン注文なら、外出先やちょっとしたすきま時間にも注文可能です。電話注文は対応窓口の担当者に確認しながら、一人ひとりのニーズに合わせた注文ができます。オンライン注文や定期購入では、手数料を抑えることも可能です。
生協では自分のライフスタイルに合った方法で商品を注文できます。
生協を利用するデメリット

生協には多くのメリットがある一方、デメリットもあります。メリットとデメリットを理解したうえで、生協を利用することが大切です。
生協を利用する際には次のようなデメリットがあります。
- 取り扱い商品の種類や購入量に制限がある
- 注文から配達までに時間がかかる
- 配達日時を指定できない
取扱商品の種類や購入量に制限
生協は一般の小売店と違って取り扱い商品の種類や購入量に制限があります。
多くの組合員のニーズに合わせた商品を取り扱うため、少数の組合員のニーズには応えられません。市販の特定ブランドの商品を探しても、取り扱っていない場合があります。
人気商品や特売品に関しては一人あたりの購入量に上限が設けられます。購入制限はより多くの組合員に商品が届くようにするためです。季節商品やイベント関連商品は人気が高く、欲しい商品が思うように手に入らないこともあります。
市販の特定ブランド商品は、ネットスーパーや通販サイトでも購入可能です。生協でしか取り扱っていない独自ブランドの中には、市販商品の代わりとなるものが豊富にあります。取り扱い商品の品質と安全性の高さから、生協を継続して利用している方は多いです。
注文から配達までに時間がかかる

商品の準備から配送に時間がかかるため、配達までに時間がかかります。注文の締め切りから商品を受け取るまでの期間は1週間です。
天候不良や自然災害などの特別な状況が発生すると、配達までにさらに時間がかかります。急ぎで欲しい商品については、他の小売店での購入を検討しましょう。特定の日時に配達してもらいたい場合はオンラインショッピングが便利です。
生協を上手に利用するには、配達の仕組みを理解し、計画的に注文する必要があります。定期的に購入したい商品や、食品の買い出しのような、日常生活の一部を生協に置き換えるつかい方が便利です。
配達日時を指定できない
生協では配達日時の指定ができません。一定地域内をまとめたルートで配送し、組合員全体の配送コストを削減するためです。組合員は指定された曜日と時間帯に商品を受け取ります。
お住まいの地域を伝えることで、事前に配達スケジュールを確認できます。加入を検討する際は決められた方法で受取ができるか事前に確認しましょう。
» 生協宅配のデメリット

生協を利用する流れ

商品を受け取ったら、配達時または月末にまとめて支払いを済ませます。生協によって銀行振り込み、クレジットカードなどが選べます。加入店舗に確認してください。
生協への加入申し込み
生協に加入するには申し込み手続きが必要です。身分証が必要になる場合があるので、準備しておくとよいでしょう。生協によってはインターネットでの加入手続きが可能です。加入資格が限定される生協もあります。大学の生協の場合、加入できるのは所属する学生や職員のみです。
組合員として登録するには出資金が必要ですが、退会時には返金されます。加入後は組合員証や注文書が渡され、生協のサービスや商品を利用できるようになります。
商品の注文

指定の曜日・時間帯に受け取り
決められた受取日に商品が届きます。自分が選んだ受取方法で商品を受け取りましょう。
生協へ直接取りに行く際は、受取可能な時間を確認しておきます。自宅で商品を受け取る際には、在宅の必要はありません。自宅のあらかじめ指定した場所に商品を置き配してくれます。商品が置けるようにスペースを確保しておきましょう。
受取方法に変更が必要になったら、すぐに担当事務所へ連絡して相談しましょう。急な変更には対応できない場合があります。
まとめ

生協では、品質と安全性にこだわった商品を安い配送料で購入できます。注文方法はオンライン注文、注文用紙による注文、電話注文の3つです。生協は組合員専用のサービスであり、利用の際は加入手続きが必要となります。
独自ブランドの展開に強く、市販の商品の取り扱いは少なめです。購入時期や購入数に制限が設けられることがあるため、必要なときに必要な数を購入できないことがあります。生協の配送システムを利用するため、注文から商品が届くまでに時間がかかり、配達日の指定はできません。
しかし、生協では安心安全で高品質な商品を適正価格で購入できるのが魅力です。生協の定期的な配送は、日常生活のサポートとして大きな役割を果たすでしょう。生協は、多くの人にとって魅力的な選択肢となっています。